「天井アート・プロジェクト」の説明

年度初めのアンケートで,第1位の要望となったのが,「仲間といっしょに何かをつくりたい」でした。
その要望を叶えるにあたり,今自分たちの身の回りで起こっている,一番気になることはということで話を聞いたところ,「不景気」が挙げられました。

そこで,不景気でうつむきがちな気持ちや態度をいくらかでも解消しようということで上を向くことを考えました。
上を向くとそこには天井。
学校の壁や床は意外と展示スペースがないのですが,天井はバッチリ! 長い廊下の天井,あるエリアの天井,何かの上にある天井と様々な展示可能スペースが方々にあります。

授業は1度作って飾ってあとおしまいではなく,その1回目の反省を活かして,もう一度「天井アート」にチャレンジすることとしました。さらに2回目の展示完了を学年PTAの時期に調整し,評価を来校した保護者の方々にお願いすることともしました。

何かと忙しいPTAの日程の中,十数名の保護者の方より評価をつけていただき提出していただきました。

ちょうど2回目の作品の飾り付け日である6月15日(月),東京都のH中学校のS大先生が来校。一クラス目の飾り付けや既に展示している1回目の作品を見ていただきました。2回目展示写真の中の何枚かに青いシャツを着て写っているのが氏です。(^_^)


校舎から臨む鳥海山を写真に撮るS氏


残念ながら頂上には厚い雲が・・・


天気が良いとこう見えます(^_^)


3階から見た鳥海山です


その前日に訪れた鳥海山の伏流水が美しい元滝付近


水がとても透き通っていて冷たいのです。

 

 

 

以下は2回目の展示を終えた後のふり返りの記録です。(3年生全生徒)

 

■1回目の反省

考えていたイメージと少し違うものになってしまったのが残念でした。 時間もかかりすぎてしまったと思います。 あまり手伝うことができなかった。 授業時間外にもろにはみ出してやってしまった。作品自体は悪くないけれどその点はだめだったと思う。 もっとマジメに ・シンプルすぎたかなって思いました。 もっとかざりを多くして「色」がほしいと思いました。 計画をしないで作品を作ってしまった。 ぱっと見は良いと思ったが、何か物足りないと感じた。 たるんでいたので、ちゃんと貼ればよかった。 計画しないでやってしまった。 もっと大きくやっても良かったと思います。 キリンの体の向きを反対にはってしまったので、もっとリアリティー出せばよかった。 いろいろ失敗しました…。 なんか、よくわかんない作品になってしまいました。 周りからは怖いという評価がきました。 ・大きいキリンを描けたのでよかったと思う。 ・ただ少し色塗りとかが雑だった。 計画をしないでぶっつけでやってしまったこと ・蛍光灯のことをもっと考えればよかった。 ・少したるんでしまった。 絵の具の量が足りなくてきれいなグラディーションができなかったこと。 ・色々と失敗した。みんなからドン引きされた気がした。 ・評判悪くてショックだった。忘れられた存在・・・・・ 皆で協力して楽しくできたけどあんまり評価がよくなかった。 花もつけたりするのが大変だった。 時間が足りなく、鳥などの小物系の絵を描けなかった。 天井の高さを間違ったが、メッセージ性は強かった。 天井の高さが予想以上に低かった ・予定と少し違う感じになってしまった。 ・時間がかかりすぎた ・絵が小さかった ・色、彩りはよかった。 ・つるす量をもう少し多くして隙間を目立たなくしたらよかった。 ・落ちないようにもう少し工夫すればよかった。 手間がかかってしまった。重くなってしまった。所々落ちてしまった。 花の裏面も色づけすればよかったと思いました。 ・予定した作品よりきれいに作ることができた。 ・色の使い方がよかった 花の裏面も色を塗ればよかったです。

 

■2回目に向けて心がけたこと

1回目の評価の紙で「楽しさ」が足りなかったので、楽しい作品になるようにがんばりました。 輪を中心として夏に合ったすずしげな作品 時間内の完成を目標にして、なおかつ前作の複雑さを残したものを作る。 さらに鈴を使 ・「色」をつけて明るさが多くなるようにした。 ・かざりを多くした。 計画をしっかり考えた。 場所は似たような所でやって、風船と鈴を使って「色」と「音」をテーマとした。 風船の大きさにこだわって、大きくしたり小さくしたりした。 きれいなものを作ろうと思った。 もっときれいに 立体的になった 前の作品は少し目立たなかったけど、2回目は色とりどりの風船を使って明るい天井にできた。 1つ1つの物体を作って”リアル”感のレベルアップを考えました。 今度は前回よりも真剣に立体的にしました。 ・ただ描くだけでなくもっとおもしろいものを作ろうと思った。 きれいさ ・蛍光灯が邪魔にならないような作品にした。 ・もっときれいな作品を作ろうと思った。 二つの物がちゃんと一つのものに見えるように。(障子とツタがつながっているように) 前回よりも、なんとかしてよい作品にしてみんなからドン引きされないようなのを考えた。変な考え方をちょっと変えてみた。 一回目は絵だったから二回目はつるすものを製作した。でも飾りまで間に合わなかった。 一回目よりもきれいに見せられる工夫をした。 インパクトのレベルアップを目指して考えた。 天井の高さに合わせて重くない物を作った 見て「楽しい」という気持ちになってもらう事 ・時間をかけすぎないようにした ・見る人が楽しめるようにした。 ・インパクト ・驚き 大きくてインパクトのある作品 安定感を出す。前回よりも大きな作品にする。 長さをつけてきれいに見えるようにしようとしました。 ・インパクトを与えるような作品にした。 ・髪をたらして、思わず見たくなるようにした。 大きさ、華やかさをさらにしました。

■2回目の反省

細い作品が沢山あったので、天井に貼るのが大変でした。 つたのところは、画鋲が表に見えないよう工夫しました。 前の作品よりも迫力がなくなった 今回のはボリュームが少なかったから物足りなく感じた。 作るなら”貼りやすく”なおかつ”ボリューム多めに”と思った マジメという言葉はないらしい 全体的に夏っぽさの風鈴をイメージして、全体的に明るいだけじゃなくて「音」でも楽しめるように工夫しました。 時間に間に合わず展示できなかった。 水飲み場に風船や鈴がつるしてあると、誰もが自然と上を向くと思うし、天井に一工夫するだけで人の気持ちは変わると思った。 2回目は、どういう風にかざろうか考えた。 時間にまにあわなかった 風船だったので前に準備するとしぼんでしまうのが失敗だったと感じました。 展示するまでしか使えない風船を使ったので時間の差がけっこうあった。 1回目より全然いけると感じました。 1回目よりもレベルアップしたものが作れてよかった。 私は役に立てなくて、申し訳なかった。 ・ただふくらますだけだったけど大変でした。 計画をしたけど、時間にはまにあわなかった ・風船が小さくなってしまう。 ・何か物足りない感じになってしまった ・時間がきつくてあせってしまった。 ・一枚目と二枚目のおおきさが合ってなくて残念でした。 玄関みたいな多くの人が通る所はいい。前回は女WCだったけど、闇の世界を抜け出した気分 なかなか案が浮かばなくいい物ができなかった。 みんなにきれいに見てもらえるようにのりで付けるところを少し工夫して作品を作り上げるようにした。 最初の案では無理なことが展示して出てきたりする。 高さを上手に利用できた この作品を見て楽しい思いをしてもらえたなと思った。 天井アートで色々なことができると思った 思わず見上げるような作品だったと思う。 天井に貼るのは大変だけどみんなと協力できて楽しかった。 ・一、二回目と重い作品を作ってしまった。 ・予想以上に良くできた。 展示のときは重くて大変だったけど、見る人たちがきれいだねと言ってくれるのがうれしかったです。 シンプルだが、インパクトのあるものになった。 ・制作ではやはり、みんなで協力して作業することが大事だと思いました。 ・展示をしてみて、回りの反応があったのでうれしかったです。

 

■他の作品を見ての感想

ユニークなものが多くて楽しい感じでした。 一人一人の個性が出ていていいと思った 2回戦に至ってはみんなぶら下げ系になっていたので楽しそうだった。 平面の人が少なかったのは少しさみしかった。 色彩がすごいと思った 画用紙をつかってすごくこってる作品になっててよかった。 カラフルだったり、シンプルだったり見ててたのしかったです。 レベルの差を感じられた。 画用紙を使って、動物や植物を丁寧に絵を書いていてすごかった。 他のグループも1回目と違って、2回目はけっこうなものを作っていた。 レベルが違う そういうやり方もあるのかと感心しました。 他のグループは色だけでなく、鈴などを使って音も使っていたのがすごかった。 すごかった。 1回目より2回目のはみんな上手くできてたと思う。 一生懸命取り組んでいて、良い作品ばかりだった。 班の人全員で協力していて良いと思った。 ・みんなすごいものを作っていたと思う。 自分たちの作品より、全然レベルが違う ・いろいろな工夫がされていた。 ・思いもつかないような作品がたくさんあった。 派手できれいだなと思った。 ・みんな凄く良い考えをもっているなあと思った。 ・他の班のを見て「こうしても良いんだな」と考えることができた。参考になった。 良い作品がたくさんあった 前回の作品とはまた違った作品になって良いと思った。 色使いや形を工夫してすごいと思った。 色紙を上手に組み合わせてきれいだった 自分たちにはない、アートがあった 天井をうまく使って、表現していた。 思わず見上げてしまう。 女の子らしいのとか男の子らしいのとかあっていいと思った。 ・軽い作品をちゃんと作れていたと思う ・作製時間内にでかせていた 外に飾ってあるのもよく考えたなと思いました。 紙以外のものを使っているグループもあって参考になった。 考えているし、きれいだと思いました。

 

■来年もこの授業をやるとしたら,メッセージを一言

貼りやすさを考えてやるのが大切だと思います。 貼るとき危ないです。気をつけて。 あと小さいと目立たないです。色は配色を考えてつけること 小物をうまく使う おもしろい発想が良い。自由にやるのが1番! アイディアを早めに考え計画を立てること 天井の広さ・場所。材料をどんな風に工夫するのかなどを注意してやると良いと思う。 蛍光灯など、飾る場所を考えればいいと思う。 天井ということでよくできるように 長持ちできるものでやると良い 風船を使ったアートはあまりおすすめできない 集中したほうがいいですよ。 見る人の気持ちを考えて作ればいいと思います。 ・ていねいにやればいいと思います。 ・チームワーク ・計画性 期間を考えてそれにあった物を作る 時間に注意して早めにとりかかること。 うるさくしないこと。仲良くやること。サボらないこと。幻想の世界に逃げないこと!!! みんなで意見しあって面白い案がでるようにしてほしい。 見てもらう人が作っている側の作品を見て感動する作品を作り上げたら良いと思います。 展示物の重量と色、展示する場所 ぶら下げる高さはしっかり調節したほうがいい。 作成時間、取り付け時間を計算しながら作品を作る事が大事だと思う。 ・時間をちゃんと考える必要があること ・天井を生かすこと ・大きさ ・場所 重さと時間を考えて製作できるように! ・重さを考えてください。 ・立体的なのはそれだけで見栄えがいいです。 ・重さを考えてください。 ・見てくれる人を不快な気持ちにさせないよう作ってください。 作品の大きさに気をつける。 バランスと重さに注意したほうがいいです。

 

■1回目の作品を見た人からどんなことを言われた?

「うまい」「すごい」「グラデーションになってる」 母、見ていて涼しい ・グラデーションになってるー。 ・すげー ・うまい ・自慢してた(舞花が) 汚い キリン変 きたない 少し子供っぽすぎだった。 長すぎて顔が見えなかった。 ・涼しい ・夏っぽい ・男梅って…。しぶいね!(笑) かわいいと言ってくれる人がいて、うれしかった。 ・キリンは頭が見えないときもちわるいらしいです。 ・キリンは気持ち悪いと言われた。 ・長い 「うまい!!」「すごい!!」「グラデーションになってる!!」 「すごい!」玄関で立ち止まって見てた生徒がいっぱいいた。 あんまりよい評価ではなかった。 ここにこれを置いていいのか? 大きいと言われた 「前よりは楽しさは増したけど、普通すぎるなあ」 変わっているけど面白い ・でかい ・不気味 ・きれい ・かわいい ・すごい ・感心された ・きれい ・かわいい ・凄い ・感心 ・きれいだねと言われた ・すごいと言われた ・感心された ・きれい ・すごい ・きれい ・すごい ・感心された

 

■2回目の作品を見た人からどんなことを言われた?

Mさんが自慢してました。 上記。 変  才能なし 独創的だ 子供っぽい作品が多かった。 ・おもしろいね。 ・楽しそう! ・やってみたいー! 天井を見るのが楽しくなると言ってました。 ・あまりいい話を聞かなかった気がします。 才能ない 特に聞かなかったと思います。 「すごい!」 少し雰囲気が明るくなった。 ・一回目とは違った作品がいいと思う ・夏らしいイメージがある ・きれい ・いろいろな所に星が散らばっていた良かった ・デザインが良い ほかの作品を見て「おお」と言っていた。 すごいと言われた 音楽選択者の人たちが「俺たちも作りたいなあ」と言っていた。 ・面白い ・すごい 左同 ・すごくきれいだねと言われた すごい

 

■「天井アート」は学校をどう変えたと思う?

天井を向く機会が多くなりました。 学校をさわやかにする ・みんな上を向くようになっていた。 ・作品を見た人からほめられることが少々あった。 楽しくなった歩くのが 上を見て歩くことが多くなった! 天井がにぎやかで良いと思う。 ふんいきが良くなった気がする。 見た人の気持ちをおどろかせたり、感動させたり、喜ばせたり、おもしろいと思わせたり、かわいいと感じてもらったりしたと思う。 みんな上を見ていた。 明るくなったような気がする。 前見れることができたと思います。 プロジェクトの通り、いろいろな人が上を向いて歩いてくれた。 明るくなったと思う。 仁高が光輝いて見える。 学校の中が明るくなった。 ・みんな上を見るようになったのではないでしょうか? ふんいきが変わった ・少し学校が明るくなった気がする ・みんな上を向いて歩くようになったと思う。 華やかになった ・特殊な掲示物 ・仁校生が好況になったが世界は不況だ。 ・学校生活を楽しくさせる感じ ・学校のよさを出している    ・その作品の下を通る人が必ず見る。 明るい景観、少々の楽しさ、疑問の思考等の頭を使う影響を与えたと思う。 何気ない所に、面白みがあって学校が楽しくなった。 普段、美術的な目で物事を見ていない人や、何気なく学校生活を過ごす人には、印象に残ったと思う。作品を見て「すごい!」、「きれい」など思うだけで、活気がついたのかなと思った。 ふと見上げてしまう面白さがあって立ち止まったりしていた。 明るくなった みんな天井を見てくれるようになって「次何やるの?」とか言われて楽しみが増えたと思う。 皆が作品に興味を持って楽しく見てくれるようになった。 生徒や先生方を明るい気持ちにさせれた。 みんなが上を向いて歩くのが多くなった。 学校が少し明るくなった。