秋田県内の高等学校,特別支援学校の教員が,個人制作や授業題材研究といった 日頃の研修の成果を発表するという事業です。
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![]() 「名画・画像にBGMプロジェクト」風景 |
![]() 「しるエッ?と」全景 |
![]() 「しるエッ?と」説明 |
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第7回 表現する教師たち 黒木制作分解説
■「対話による美術鑑賞研修会」 事業報告
上野行一先生(高知大学教授)をお招きして秋田市で実施した事業の報告です。研修会前は「対話型〜」として進めていましたが,研修中に「対話による〜」という言葉の大切さに遅ればせながら気付き,以降「対話による〜」に変更しています。関係書籍はこの展覧会に合わせた新規購入は一冊もないという状態で,いかに資料提供者が日頃から研究熱心であるかが伺うことができます(^_^)v。この展覧会のアンケートで,61歳の男性の方が対話による鑑賞にとても興味をもったということで,これから研修会などがあったら連絡をしてくださいと書いていただきました。少ない言葉や図で初めての人にも分かってもらえるような資料づくりってやはり難しことを改めて実感。
■「名画・画像にBGMプロジェクト」
音楽との合同授業での内容を展覧会用にアレンジして提示しました。ビジュアルとミュージックとの差異を楽しもうという企画です。デジタルミュージックプレーヤーはインターネットの検索を重ね,3日もかかってしまいましたが何とか安くていいものを見つけることができました。10台購入しましたが10台で本物iPod1台買えるくらいの値段です。表示も付いた安いプレーヤーを探すのは本当に大変でした。ヘッドホンは別途購入,神田のSHOPよりひとつ180円×12本をネット購入し,乾電池は100円ショップから購入。私の場合,この展覧会に来ていただいた方々が体験して何かを感じていただく作品を作り続けていますが,今回の企画はヘッドホンを付けて機械を操作するというハードルがあったためか,表示説明が至らなかったためかなかなか体験していただく方が少なかったように思います(大反省 _| ̄|○ )。しかし積極的にトライしてしていただいた方は笑い涙を流しながら見て頂きました (大成功\(^o^)/)。
■「しるエッ?と」
鈴木斉先生@羽村第三中学校の実践を参考にさせていただきながら行っています。昨年末も別の展覧会でこの表現を行いましたが,インスタレーションということに留意し,演劇部から借りてきたスポットライトを展覧会搬入時に持ち込み,実際にその場で他の美術教員と相談や協力をいただきながら設置しました。その模様を来場した方々に紹介する掲示物を作製するため、これまた会場に持ち込んだパソコンとプリンターで作業風景画像を編集、印刷し掲示しました。今度は展覧会会期中に制作風景を見ていただくのもいいかも。
■「in the 名画」
コンピュータを使った表現方法の紹介です。学校に“眠る”画集を何とか活用できないか,生徒に一生懸命画集を見てもらうためにはどうしたらいいか,コンピュータを活用した授業を行いたいという気持ちから考えた授業題材です。実際,図書館で行った題材探しでは生徒は一生懸命画集をめくり,あれこれと対話が飛び交い大成功。100円ショップで購入したブルーシートをパソコン室の壁に貼り,その前でポーズを取っての撮影タイムも大盛り上がりでした。
この授業でのエピソード。この授業題材の山場のひとつ,パソコンでの画像合成という授業週で私の父が他界。しかし展示予定の学校祭は2週間後。思い切って生徒へは自力での合成作業を指示しました(この題材は秋田県総合教育センターで担当させていただいているCG講座でも行っていますが,大人でも手応えのあるものです)。1週間後,生徒の制作状況を確認してびっくり。なんと仕上がっているのです。それも単なる画像合成だけではなく,色調調正まで行い“しっくりと”名画に入り込んでいるのです。生徒に聞いたところ,いくらかでも分かる生徒がリーダーとなり教え合い完成に行き着いたというのです。教えるって何だろう,学ぶってなんだろうと考えさせられ,そして生徒のみんなにジーンときた一件でした。